副知事インタビュー

沖縄県 富川盛武副知事インタビュー

日本の中でアジアの巨大なマーケット沖縄の地理的優位性を生かし、成長著しいアジアの活力を取り込み、自立型経済の構築を図ることを目的とした「沖縄県アジア経済戦略構想」。
人・物・情報など多様な交流がさらに進み、沖縄が日本とアジアを結ぶ架け橋としての役割を担うことが期待されています。
同構想の実現に向け、アジアを中心に海外からの人材獲得を積極的に行っている沖縄県の富川副知事に、グローバル人材採用についての想いをお伺いしました。

富川盛武副知事

日本の地方都市に先駆け、海外からの直接的な人材獲得という先進的な取組みを始めた理由を教えて頂けますか?

はじめに、沖縄県がこのような取組を進めている背景について説明しますと、沖縄県の経済は現在絶好調という点があります。県内総生産も規模的にはまだ小さいながら、トレンドで見れば非常に拡大して来ています。アジアのダイナミズムは、中国のみならずアジア全体で展開して来ています。一方で、日本は全体で見ると成熟国になり成長率が2%以下、人口が断続的に減少していく中で、今後は国外へのドライブをどう掛けられるかが成長のポイントになってきています。そうした時代背景の中、沖縄はアジアのビジネスの橋頭堡(ジャンプ台)としての役割を果たしていきたいと考えています。
現在、多様な企業が沖縄に入って来ており、経済的なパフォーマンスも良好です。ただ、その中で一番ボトルネックとなっているのが「人材」。沖縄の人口は増えているとはいえ、逼迫感があって、潜在力を具現化するには人材が必要です。そうした中で、今回の取組には2つの視点があります。1つ目は、外国の方に是非沖縄に来て活躍してもらいたいという視点。そしてもう1つの視点は、そこに就職して、家族を持ってというような人生設計が出来るかどうか。これは沖縄に働きに来る際の判断材料の1つだと思います。沖縄には、自分の人生設計を託すことが出来る企業が今後益々沢山生まれていく。外国の方が来られても将来展望を描けるし、キャリアも積んでいける。地方都市においては日本の中でも特に沖縄に大きな可能性があると思っています。

グローバル人材にとって、沖縄で働くこと、沖縄で生活することの魅力は何だとお考えですか?

沖縄は観光地、リゾート地といった憩いの場所が沢山あることに加え、沖縄の人たちは、外から来る人々に対しいつでもウェルカムという気持ちを文化的に持っています。歴史的にも、昔からハピネス、ウェルネスは水平線の向こうから来たということで、外から来る人を拒まないという考え方を持っています。初めての人に対しても、外国の方に対しても、国籍を問わず接する文化が根本にあることは魅力的に感じてもらえるのではないかと思っています。

沖縄に来たグローバル人材には、どのようなキャリアを歩んで行って欲しいとお考えですか?

業種に拠りますので一概には言えませんが、日本の中でもこれから経済的にホットな場所が沖縄だと確信しています。壮大なアジアの需要に応えていく企業がどんどん増えていきます。沖縄は制度面でもスキルアップ面でも様々な支援策も持っていて、オンディマンドでの研修も受けることが出来ます。スキルを磨いていける環境が整っています。沖縄で人生設計を展開していって頂けたらなと思っています。

沖縄県として更なるバックアップを考えていることがあれば教えて頂けますか?

沖縄が掲げる「アジア経済戦略構想」の中にも人材育成が盛り込まれています。10か年計画で進んでいる、「沖縄21世紀ビジョン基本計画」の中にでも人材育成は重大な政策として取り組んでいます。さらに、次の10か年政策の中でも、沖縄の発展を考えたときに人材育成の必要性は強く感じています。今ある制度ももっともっと強化し、今後も積極的に取り組んでいきたいと考えています。

業界、産業別の人材ニーズはありますか?

今の主軸産業である観光業以外にも様々な分野で人材を求めています。特にIT。これからは、全ての領域においてそれぞれの産業×ITという時代になっていく。そんな中、日本政府は沖縄を「フロンティア」に位置付けています。沖縄が一つの実験台になり、上手くいけばそれを本土に移していくことも考えています。バイオ、医療領域においてもセンターを設置し様々な取組みが始まっています。こうした事業を展開していくためには高度な技術を持った人材が必要です。特に先端技術を持った人に沖縄に来てもらいたい。今はまだ東京などの大都市と比べ給与が低いのですが、その分を沖縄の魅力は十分にカバーできますので、是非沖縄に来て欲しい。ラストランナーからフロントランナーになれる可能性が沖縄にはある。それを実現出来るのは人材の力なので、外国から来てもらった方には存分に力を発揮し、是非一緒に引き上げていってもらいたいと考えています。

沖縄での就職を考えているグローバル人材に対してメッセージをお願いします

沖縄は潜在成長率が非常に高く、どんどん顕在化しています。益々拡がるアジアのダイナミズムの下、今後、沖縄が日本経済を引っ張っていく位置づけにあるということも日本政府は掲げています。これから展開出来る潜在可能性、そしてフロンティア、自分の力を試すという場所としては非常に良いところです。是非沖縄で個々人の潜在力を発揮してもらいたいと思います。